感覚

「体の中を見てみたかった」

 

医学書で見て知っている。医学書の図版は少女のポルノグラフィー。温度も触覚もない2次元の誘惑ともどかしさ。

殺したかったのではなく、実際に「見る」には殺すしかなかった?

  

(以下想像)兄の本か雑誌に載っていた図版、昆虫や動物の体内のイラストか写真、あるいはもっと残虐な何か、、おそらく5、6歳の頃にそういうものを見てしまった。最初の性の分化が始まるころに重なって強い情動を覚え、精神の深いところ、性衝動の隣に根付いた。少女の生育した環境は同時に彼女の妄想が育ちやすい場所でもあっただろう。最後の三ヶ月は理想的に。

 

なぜ人間を?

 

殺人が最大のタブーだから?人間の体内は直接「見る」ことを”禁止”されている。(??・・)

 

自覚はあったのか?抑止できなかったのか?

 

存命中は母親が抑止力だったと見る。

数日前に義母に「人を殺したくなる」という意味のことを告げている。自覚があるし、止めてほしいサインととるべき。殺人願望をまったく隠さないのは精神科でも同じだったはず。だから医師は危険だと判断した。